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2014年01月17日

Practice Hospitality!  〜日常遣いのホスピタリティ〜

明けましておめでとうございます。
今年もどうぞよろしくお願い致します。


今日で、阪神淡路大震災から19年が経ちました。
あの時の経験は、今も明確に記憶しています。

私は、大震災の前年に母を病で亡くしました。
その時、「これからは私をママだと思って。」と言ってそっと抱きしめてくれた、
第二の母と慕っていた女性が、芦屋のマンションで一人暮らしをしていました。

震災の朝、ずっと電話をかけ続け、一旦ラインが途切れたものの、
電話のコールの音が聞こえるので、
電話が鳴る状態なら大丈夫。
ご近所の方と非難しているものと思っていました。

しばらくして、NHKがテレビで震災で亡くなられた方のお名前を放送し続けました。
私は、知り合いの名前が出ないことを祈りつつ、
目をそらすことができませんでした。
そんな中で、その女性の名前が出ました。
ハワイ出身の日系二世だったその女性の名前はめずらしい名前で、
その名前と年齢から、直ぐ分かりました。
私は実の母が亡くなった時よりも泣きました。

戦後、百貨店の通訳として永年働いてきたその女性は、
優しく陽気な声で、「Hi! KAYO」と私の名を呼びながら、よく抱きしめてくれました。
若かった私に、ハグの温かさや寛ぎ感を教えてくれた女性です。
いつも惜しみない親切で、私を迎え入れてくれました。

ハワイに帰国する度に、まだ日本で発売されていなかった紫の白髪染めを買ってきて、
『日本に売ってないのよ。』と言いながら、いち早く薄紫に毛染めしたお洒落な人でした。
ハイカラ神戸を生きた女性の一人です。
いつも笑顔を絶やさない彼女の行動は、ホスピタリティにあふれていました。
見事に生きぬいた女性を、懐かしく思い出しています。


阪神淡路大震災を経験した街は、暗く重く悲しみ一色と感じましたが、
生かされている命の重みも、痛感した時でもありました。
助け合いや支えあう気持ちが、街の中に、私の周りに、あふれていました。
あの時、日常遣いのホスピタリティを提供され、人の温かさに触れ、
私の中に、強く『ホスピタリティマインド(Hospitalityの意志)』が芽生えたと思います。



改めてホスピタリティマインドについて探究してみました。

ホスピタリティは、命を大切にしようとする意志の態度(生きる在り方)であり、
瞬時に相手に伝わる性質を持っています。
ホスピタリティを感じる時は、
      『親切』 『配慮』 『寛ぎ』 を実感した時です。


ホスピタリティは、特定の場所で繰り広げられる特別なことではなく、
極々、誰の日常の中にも存在する「相手に対する優しい思いやりの気持ち」の表れです。
いつでもどこでも誰にでもできることです。
ただ、それを、自らが生きる場所で表現しようとする「意志」がなければ、
行動できないものでもあります。

その人の「意志」は、その人の「態度」に表れます。
教えられてできるものでもなく、また義務感から行うものでもなく、
自らの「意志」を持って行動するところに、
その人ならではの「ホスピタリティマインド」が感じられます。

今、多くの日本人が、大切にしようと思っている気持ちでもあり、
個人の権利と自由を尊重する時代に欠落しがちな気持ちだと言えるのではないでしょうか。


ホスピタリティマインドには、以下の3つの要素があると考えます。

1 人をひきつける魅力を持っている。
2 偏りなく、対等である。
3 相手を愉快に寛がせる。


私は、百貨店人として長く暮らしてきたので、
「ホスピタリティ」は、若いころから親しんだ言葉であり、
特に、阪神淡路大震災後、百貨店の販売サービスに基づく教育を担当するようになってから、
自分の探究テーマとして取組んできたことでもあります。
それ故に、私自身が、ホスピタリティマインドの魅力にとりつかれていると言っても過言ではありません。


ホスピタリティマインドの欠落による顧客からのクレームは、
販売員のちょっとした配慮のなさや、丁寧な言葉遣いの裏に潜む横柄な態度であったりします。
顧客は、販売員の人となりから発している「非言語」に一喜一憂させられるのではないかと思っています。

ホスピタリティマインドあふれる販売員は、顧客対応だけではなく、
従業員同士でも親切で魅力的な笑顔の持ち主です。
その人が持つパーソナルスペースが入りやすいので、人が寄って来て寛いで話しかけます。
「人はあなたのムードに話しかける」の言葉通りです。
すると、自ずと接客回数が増え、顧客の信頼を得て販売成立数も上がります。
ホスピタリティマインド溢れる人は、企業にとって利益を生み出す人です。
私は、そんな販売員を沢山知っています。


サービスの分野だけでなく、ものづくりの技術者も、企業で働く人も、官公庁で働く人も、
教員も、介護・看護の分野に携わる人も、子育てをしている人も、皆、誰かと共存しています。
人と関わりあって生きるには、ホスピタリティマインド醸成が必要ではないでしょうか。


ホスピタリティマインドを醸成するには、「非言語を聴く力」を養うことに尽きると考えます。
相手の言葉にならない気持ちを感じとること。
ノンバーバル(非言語)のコミュニケーション力を伸ばすことです。



それには、少し訓練が必要です。
日頃、講座で私がおすすめしていることをご紹介します。


これを読んでくださっているあなたは、ご自分の心の声を聴いていますか?
ご自分の本当の気持ちを聴いていますか? 気づいていますか?


もし、辛い、苦しいという気持ちがあるなら、その気持ちを受け取っていますか?
「そんなネガティブな気持ちは、あってはならない。」としていませんか?
もし、嬉しいと言う気持ちがあるなら、心からその気持ちを味わっていますか?
かくしていませんか?


自分の気持ちを認めていなければ、人の気持ちを認めるのはもっと難しいのでは?
ぜひ、自分の中にある気持ちに耳を傾けて下さい。
どんな気持ちも「あってよし」と認めてみてください。
自分で自分の気持ちを認めることは、素晴らしいことと思うのです。
泣きたい時は、思いっきり泣けばいい。
怒っているなら、怒っている自分も居ていいと認めてみる。


私は「自己承認」と「他者承認」は表裏一体と考えます。
自分の中にある気持ちを認めることが出来るから、他者の気持ちも認めることが出来るのでは?
良い悪いで評価するのではなく、ただ認めるだけでよいと思うのです。
「ああ、私はこんな風に感じているのね。」と、認めるだけ。
その気持ちが、「あなたは、そういう風に感じているのね。」と素直を認めることにつながるかと。
あなたと私の考え方の違いを素直に認めることができたら、
歩み寄りの一歩になるように感じます。


ふと、自分の気持ちを聴いてみる時間を意図的につくってみる。
欲望も野望もあってよし。
弱音も嘆きもあってよし。
その上で、「どうしたいの?」と自分に問いかけてみたら、
本当にやりたいことが見えてくるかも。


この訓練が、「ホスピタリティマインド」を醸成していくことに繋がると考えます。
自分のことで精いっぱいの時は、他者を思いやることなどできないと思うのです。
そんな時は、辛い気持ちを引きずってしまうのでは?
いっぱいになった気持ちを、一つずつ聴いてみる。
言葉にならない心の声を聴いてみる。
微かな言葉にならない声もすくいとる。
そして認めるだけ。
「ほかには? もうない?」と問いかけてみる。
そんな自分と一緒に居る時間を大切にしてみませんか。


すると、隣に居る人の声もはっきりと聴こえてくるのでは?
必要を感じたら手を差し伸べることが出来るかも知れない。
相手の自立を奪うことなく、役立つことが出来るかも知れない。
しかも、タイムリーに。


誰かの役に立った時、人は一番輝くのでは?


ホスピタリティマインドは、見知らぬ人をも受け入れて、
惜しみなく親切にもてなす気持ち。その意志の態度です。


見知らぬ人を受け入れて惜しみなく親切にもてなすことができるかどうか、と言うことではなく、
必要と感じたら、ささやかでもそれをやってみようとする意志を自分が持っているかどうか?
それがその人の態度に現れ、
ホスピタリテイマインドを感じさせるのではないかと。


ホスピタリティマインドを実践することで、
他人に対するふるまいや適応性に違いをつくり、
人の役に立つ喜びから、勇気や自信が湧いてきます。
そして、自主的に「甲斐」ある人生を歩むことが出来ると考えます。


何より、にこやかであることで穏やかな呼吸をつくり、
快感ホルモンであるドーパミンを分泌させ健全なる身体づくりに繋がるのでは?
そんな元気な人が社会を支える。
子どもも健全に育つ。
単純にそう思うのです。


Practice Hospitality !
ホスピタリティを習慣に!
日常遣いに!
普段着のホスピタリティが広がるように、
今年も活動して参ります。





posted by kobe-hospitality at 19:08| Comment(0) | 日記

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